W杯グループリーグ突破
日本代表がW杯グループリーグ突破を決めましたね。
ハリル監督解任騒動などで、素直に応援できないサッカーファンも、僕のTLには散見されましたが、とりあえずめでたいですね。
しかし、その試合終盤でのプレーに一部で批判が集まっているようです。↓
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180629-00000059-goal-socc
0-1のビハインドで迎えた試合終盤、セネガルvsコロンビアの試合情報を入手し、このままの状況なら決勝トーナメントにいけると知った日本代表は「時間稼ぎ」のようなパス回しを繰り返し、結局そのまま敗戦。しかしセネガルも敗れ、フェアプレーポイントの差で決勝トーナメント進出を決めました。
で、この「時間稼ぎ」に批判が集まっているわけですが。
まず、僕はこの作戦がアンフェアだとは思いません。ただ、だから批判が全て妥当ではないとも言い切れないと思います。
今回の件を野球の敬遠に例える人がいました。あるいは打率や防御率のタイトルのために試合に出ない、とか。
敬遠といえば最も有名なのは、夏の高校野球甲子園大会での、松井秀喜さんの5打席連続敬遠でしょう。
しかし、あれは全く批判されるべきでないと思います。なぜならアマチュアの高校野球だから。
アマチュア野球は基本的に、野球を好きな人たちが、純粋に自分達のためにプレーするものです。決してネット裏で野次を飛ばすオヤジたちのためではなく、自分達が野球を楽しむ、勝つためにやるものです。
ですから、ルールの範囲内で自分達の勝利のためにあらゆる手段を講じるのは全く正当なことです。
松井秀喜さんも、相手の作戦が正当なものだと理解していたのでしょう。試合後に記者から、勝負して欲しかったか?という旨の質問を受けても「それは相手の作戦なので、自分は何も言えないです」と答えています。
ですが、これがプロスポーツとなるとまた話が変わります。
プロスポーツというのは、ファンが顧客です。広告収入とかもありますが、それだって観に来るファンありき。お金を落としてくれるファンに、娯楽としてスポーツを提供する。プロスポーツ選手は、いわば俳優や音楽家と同じエンターテイナーなのです。
つまり、そこにはファンの期待に応える努力義務があるし、ファンは期待に反するプレーや試合を批判する権利がある。もちろん中傷にならない程度の節度は必要ですが。だからこそ僕は阪神タイガースへの不満を垂れ流してるわけです。ファンクラブ会費やグッズ購入、試合観戦で対価を支払っているんだから期待に応えてくれよ、と。
で、今回の件。
そもそも、W杯という舞台をどこまでエンターテイメントとしてのプロスポーツの文脈で捉えていいのか、という問題もありますが。
作戦自体はルールの範囲内であり、何の問題もないものでした。一方で、全てのファンが納得する形ではなかった事は確かでしょう。ポーランドに真正面から挑み、そして自力で決勝トーナメントを勝ち取る姿を見たかったサポーターが大多数なのではないでしょうか。
スポーツというのは結果が求められる世界です。今回は①ポーランド戦の勝利②グループリーグ突破という2つの結果が同時に求められる中で、片方を捨てても片方を取りに行く、という選択を強いられることになってしまいました。
この選択は非常に勇気あるものだったと思います。そしてその選択を忠実に遂行しきり、決勝トーナメント進出を果たした西野Jは賞賛に値すると思います。
しかし、それが完璧な内容では無かったことに、残念な気持ちを抱いた人も多かったでしょう。その残念な気持ちは、決勝トーナメントで晴らしてもらえると思います。
今回は、プロとして競技を行うことがいかに難しいかという話でした。全ての人の期待に応え、完璧な結果を残せる選手など、100年に1人とかのレベルだと思います。この難しさと向き合って行くことが「プロ意識」と呼ばれるものなんでしょうか。
〜P.S.〜
大迫半端ないって。あいつ半端ないって。9年も前にごく一部で盛り上がったネタをもっかい流行させるもん。そんなんできひんやん普通。