Mリーグ発足と賭け麻雀

こんにちは。3連休でお出かけしたところゴリゴリに日焼けしてヒリついてるかつまたです。

 

今日(7/17)の正午からAbemaTVで麻雀プロリーグ「Mリーグ」の発足会見が行われ、その概要が発表されました。その内容は、

  1. 7チームによる長期リーグ戦(10月〜3月)
  2. 選手は現存の主要プロ団体5つからドラフト指名、1チーム3名が出場選手登録される
  3. 賞金や年俸を導入し選手に還元
  4. ルールは赤ありの一般的な東南戦フリールールに近いもの、自動配牌卓を使用
  5. 賭博性を徹底排除、賭博関与が発覚した場合解雇等の厳罰を下す

といったところでした。

 

これまでの麻雀プロは、その収入源はタイトル戦の賞金と雀荘のゲスト料くらいのもので、そういった仕事の来るタイトルホルダーや有名プロ以外はプロとしてお金を稼ぎ生活する、というのは実質的に無理でした。

何なら団体に所属したりタイトル戦に出場したりするには登録料が必要なことが多く、むしろお金を払ってプロでいさせてもらう、という状態でした。

 

現在日本には2000人ほどの麻雀プロがいるそうですが、そのうちのほとんどの人は、プロライセンスを持っている以外はその辺のサラリーマンや雀荘のバイトの店員さんと変わらない、というのが実態だったわけです。将棋や野球といった他のプロ競技とは大きく異なる状態があったわけですね。

 

その理由の1つとして、賭博性が強くイメージが悪い、というのがありました。

今回のMリーグではその賭博性を徹底排除し、そして麻雀の競技選手に実質的な給与を与えるという大変画期的な試みを行うようです。麻雀がプロ競技として成立し社会的地位を向上させていく上で大きな転機になり得る機会でしょう。

 

まあ僕は麻雀プロでもなければ麻雀に人生を賭けるほどの覚悟も無いのでプロ競技として云々はぶっちゃけ他人事なんですが。

それでも、プロの知り合いの人も何人かいるので、そこそこ興味深いニュースでした。

 

僕が取り上げたい問題は賭博性を排除、のところです。

麻雀は点数を奪い合うというその性質上、どうしても賭博と結びついて広まってきました。

 

現状、ほとんどの雀荘はオンレートのフリー営業をおこなっているのが実情です。ぶっちゃけこのフリー営業を全面禁止にして取り締まったら、全国の雀荘のほとんどはぶっ潰れるでしょう。

ごく僅かにノーレートフリー雀荘もあるにはありますし、高齢者や子ども向けの健康麻雀教室なども増えてきていますが、やはり集客力はオンレート雀荘のそれには及ぶべくもないのが現実のようです。

 

プロ雀士の人の中にもオンレートフリー雀荘で働いていたり、雀荘を経営していたりという人が多いでしょう。

 

で、Mリーグの理念の1つ、賭博性の徹底排除というのがここにどれくらい影響を与えるのか、というのが気になるわけです。

本当に完全禁止ならオンレートフリーでのゲストや雀荘経営もダメでしょうし。

「最速最強」で有名な多井隆晴プロがこの前宝塚記念の馬券予想してましたし、パチンコの営業に行く麻雀プロも多いですが、そういった行為もダメになる可能性もあるんでしょうかね。

 

かといってその辺をなあなあにすると有名無実というか羊頭狗肉というか、あんまり意味が無いというか。

 

まあ難しいところだと思います。

 

この賭博性との兼ね合いについての僕の意見なんですが。

要はグレーゾーンでなあなあでやってるのが問題なんじゃね?と。

 

例えば競馬とかは、馬券を買う正規の窓口があって、そこで全てのお金のやり取りを行なっています。そして様々な馬券の種類ーー単勝とか3連複とかーーごとにオッズ、つまりは払い戻しのレートが決まるわけです。宝くじやサッカーくじとかもそうですね。

 

麻雀も、統一の窓口を介して……というのは業態的に難しいにしても、レートやゲーム代、チップの扱い、営業時間などをしっかり法律等でルーリングすることで、違法賭博としての性格は薄れると思うんですよね。

性風俗産業とかもそうですが、グレーゾーンにしておくからあれこれ野放しになるわけで、法律で線引きをすることによって、統制がとれる側面があると思います。

合法化=なんでも自由、ではなくて違法なものとの区別をつけるということなわけです。

 

そうすれば、気軽に楽しめるノーレートフリー雀荘と、一定のルールの下程よく勝負を楽しむオンレートフリー雀荘とが棲み分けられますし、懐事情によって遊ぶ場所を選ぶこともできます。

 

結局のところ、賭博のイメージが悪いのは暴力団などが絡みやすいというのと、有り金全部溶かすーーみたいなイメージがあるせいだと思うんですよね。

前者については合法化によって改善されるでしょうし、後者に関してもレート帯の棲み分けによって比較的自分で責任持ってBET額を選べるでしょう。

 

ただ、こうした法制度の整備もまた、麻雀の社会的イメージの向上なくしては実現しないのが現実でしょう。

そういう意味でも、今回のMリーグ発足が1つのきっかけになるといいですね。

 

 

 

〜P.S.〜

Mリーグではこれまでの一般的な競技麻雀と違い、赤牌と自動配牌を導入するそうです。赤牌があると大きく手組みの仕方が変わりますから、全く違う麻雀になりそうですよね。

それはそれで1つの麻雀の形なのでいいんですが、個人的に自動配牌はちょっと残念な気がします。サイコロを振る時の緊張感や、配牌を取っていくときのワクワク感、結構好きなんですけどね。