セ・リーグ最下位

今回は、僕が心から愛する阪神タイガースについて。

 

阪神タイガースは6/25現在、微差ながらセ・リーグ最下位。交流戦で借金を増やし、心機一転臨んだはずの本拠地甲子園での広島3連戦でも、ここまで踏ん張ってきた投手陣がついに決壊し、3日間で27失点。1度もリードを奪えずにあえなく3連敗を喫しました。

 

この阪神の現状には色々と思うところがあります。そこでアマチュア目線ながら思うところを言っていこうと思います。

 

打率、本塁打、得点などチームの打撃成績は軒並みリーグ最下位。この打撃不振が低迷の大きな理由として挙げられています。

 

特に①助っ人ロサリオの不振②期待の若手の伸び悩み、がマスコミ等で大きく取り上げられている印象です。

 

ただ、ここまでの阪神の戦い方を見るに、低迷の原因は別のところにあると思えてなりません。

 

まず①のロサリオの不振。

キャンプから豪快な打撃を披露し、大きな期待を背負っていた助っ人は今2軍で調整中です。

 

成績を見ると、48試合で.230 4H 22打点。確かに4番の助っ人としては物足りなく思えます。2軍落ち前には全く打てる雰囲気がありませんでした。

 

しかし、開幕時は違いました。オープン戦で結果が出ず心配する声もありましたが、コンスタントに毎試合ヒットを重ね、開幕カードの巨人戦で早速のHRも飛び出しました。マルチや猛打賞、HR量産という勢いこそ無かったものの、調子が悪いなりに結果を残せるタイプに

(僕には)見えました。

 

しかしメディアや金本監督には違ったようで。。。。。

 

ロサリオにHRが出ないこと、マルチや猛打賞の少ない単発型なことなどを心配する記事がネットや紙面上にだんだん増えていきました。

 

最初のうちは庇っていた金本監督も1ヶ月ほど経つとロサリオへの不満がコメントに見え隠れするようになり。

 

ロサリオは非常に真面目で責任感の強い人物らしく、そういった声に敏感に反応したことで打席での力みや焦りが生まれ

、自身の本来の打撃を見失ってしまったように見えました。

 

開幕前は「ずっと1割台とかじゃなければ不動の4番。それくらい信頼してる」とまで言っていた金本監督はあっさりそんなロサリオを4番から降格し、そして2軍に落としました。

 

いや、それは違うんちゃうか?というのが僕の意見。

 

技術的に云々より、精神的なものがロサリオの不振には大きく影響しているように見えました。

 

そこは「結果が出ないから外す」ではなく、「ちょっと打てなくても気にすんな、俺が責任取るから自分の打撃に集中せい」くらい言ってあげるべきだったのでは?と。

 

あれだけ信頼していると言っていた選手をあっさり外すところに正直疑問符がつきました。

 

次に②。

実はこの「期待の若手の伸び悩み」、別に今年に始まったことではないんですよね。阪神ファンなら知ってるかもしれないけど。

 

金本政権になってから、数多の若手が1軍デビューを果たし、活躍してきました。

 

しかし、1年間のシーズンを通じて活躍した選手はほぼいません。一昨年の高山や去年の中谷でさえ一時期不調に陥った時は容赦無くスタメン落ちしていました。今年の植田海とかもそうですね。

 

今シーズンは唯一糸原がほぼ全試合スタメン出場してます。西武戦とは何だったのか。この調子でレギュラー定着して欲しいですね。

 

このように1軍で結果を出しても、1年間レギュラーに定着した選手は皆無。大抵が1ヶ月、早ければ1週間くらいで勢いを失い、打てなくなります。

 

これは至極当然で、プロ野球は同じチームと年間20試合以上やるわけです。スタメン野手の打席で言えば80打席。最初は勢いで打てても、研究され、対策されれば、さらにそこに対策し返し、対応しなければ中々継続的に結果を出すことはできません。

 

そういう対策と対策の仕掛けあい、駆け引きを学ばせることこそ、1軍で我慢して若手を使う意味だと思うのですが、残念ながら金本監督はそこまで腰を据えて使ってくれません。

 

例えば今年、ロサリオに代わって1軍に上がってきた陽川。西武戦でのスタメン起用に2安打1HRで応えると、その後毎試合コンスタントにヒットを重ねました。追い込まれてから粘ってヒットで繋いだり、凡打でも狙い球が見ているこちらに伝わってくるような、内容の良い打席を送っていたように感じました。

 

しかし、その後ある試合で3打数無安打に終わると最終打席で代打を出されます。次の試合も2打席凡退の後に代打。そして次の日はスタメン落ちでした。

 

いや、ちょっと待てと。

 

もちろん信頼度の違いや試合の流れ上代打を出すことは時には必要でしょう。でもいくらなんでももうちょっと辛抱効かんか?と。ましてやスタメン落ちって。

 

現実的に、143試合全てでヒットを打てる選手はいませんし、5割打者もいません。

 

ましてや陽川は1軍で続けて試合に出るのはほぼ初めての選手。当たりが止まる日が来るのは当然でしょう。

 

その上で、当たりが止まってからどうするかを見るのが若手の育成なのではないか?ヒットが出なければ用済み、ではいくらなんでも乱暴ではないか?

 

こうした選手起用は金本政権初期からずっと続いています。前日にヒットを打てばスタメン、打てなければベンチ。かと思えば代打でヒットを打てば翌日またスタメン。みたいな。

 

結果、レギュラーに定着する選手は現れず、1軍での駆け引きを学ぶ機会はいつまで経っても訪れず、当然継続的に結果を残せる選手も出てこない。

 

今の金本監督の起用法は、結果論だけで選手を取っ替え引っ替えしているようにしか映りません。作りたいチームカラーも判然としない。

 

もう少し芯のある、腰を据えた選手起用を見せて欲しいですね。

 

 

 

さて、なんだか金本監督の批判に終始してしまったのですが、誤解の無いように言っておくと、僕は現役時代の金本監督が大好きでした。2度のリーグ制覇への貢献を決して忘れてはいません。

 

だからこそ、監督として阪神タイガースを強くして欲しいと思っています。

 

金本監督を日本シリーズで胴上げする高山、中谷、陽川、伊藤隼太、糸原、大山、そして鳥谷を見たいです。

 

だからこそ、目先の試合にとらわれるのでなく、「強いチーム作り」を目指して長い目でチームを鍛えて行ってほしい。金本監督の就任当初にファンが思い描いたのは、そういう未来だったはずです。

 

全試合ヒットを打てる選手はいないと言いましたが、全試合勝てるチームも現実的にあり得ません。

 

目先の試合に全力を注ぐのは勿論ですが、負け試合や凡退した打席、打たれた登板を次の試合に繋げられるチームを作ってほしい。そしてそのためには監督の忍耐が不可欠だと思います。

 

まだシーズンは半分残っています。最下位とはいえ微差。これからの逆襲を、僕は信じています。

 

 

〜P.S.〜

阪神のこととなると言いたいことがあり過ぎて長くなってしまいました。偉そうにアレコレ言いましたが、実は僕は甲子園に行ったことがありません。院試受かったら絶対行ってやる。